歯が抜けたまま放置することの危険性

歯が一本抜け放っておいたらどうなるでしょうか?

一本ぐらいなくたって食べるのには関係ないと思われるかもしれませんが、歯が一本抜けただけで大変なことになるのです。

1、抜けた歯の隙間に両隣の歯が倒れてきます。また

抜けた歯とかみ合っていた歯が伸び出してきます。

2、その結果かみ合わせのバランスがくずれてきて、顎の関節や、全身に悪影響(顎関節症、肩こり、腰痛、頭痛等)をおよぼす危険性があります。

3、歯並びが悪くなり汚れやすい場所ができて虫歯や歯周病になりやすくなります。また審美性が悪くなります。

これらを防ぐ為には、歯が抜けたら、なるべく早めにブリッジか入れ歯かインプラントを入れます。そうすれば正しいかみ合わせの状態を保つことができます。

崩壊した噛み合わせを再構築する

咬合治療の目的

上下顎歯の噛み合わせを理想的な位置で長期的に安定または支持することが大事です。

咬合治療の4基本原則を順序よく達成して行くことが大切です。

①臼歯の中心位咬合

下図のような顎の関節の位置、バランスの良く顎の筋肉がリラックスした状態、舌の収まりの良い高さで、左右の奥歯がしっかり噛めることが重要です。

②前歯のアンテリアカップリング

左右の奥歯で噛んだ時、上下の前歯は10~20μのわずかなスペースがある。

③アンテリア・ディスクルージョン

上下顎のはで噛んだまま顎を左右に動かすと犬歯だけが滑走し奥歯が左右ともに離れる(ディスクルージョン)する。

天然歯列における理想的な咬合様式と言われている。

④長期的な咬合の安定

咬合安定のための3要素

機能圧、生体圧、異常機能圧

上記の圧に対して上下の歯が安定して長期に機能するために一本一本の歯に理想的な形態を付与する必要がある。

審美性への配慮

下図のような基準線を参考にしながら左右対称的な歯並びを再構築するよう努める。